【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

7日間の旅を終えて深夜にふらふらと帰宅したら、夫がケーキを用意して待ってくれていました。感動です。

ほっと一息ついて落ち着いてから気づきました。船橋橋にゴールしたあと、東船橋道祖神社のイチョウの色が変わっているかどうか見てくれば良かったのです。うーん残念。

そんなわけで。

STRAVA記録

端っこ部分を制覇♪

7日間で692.93km走りました。そのうち50㎞弱程度は茨城県を走ってしまったわけですが、今回は千葉県の輪郭を綺麗に描くつもりは端からなく、それでも富津岬・洲埼・野島埼・犬吠埼・関宿・舞浜には行くことが出来たので、自分としてはもう、完全に合格です。

観光スポット巡りとしては2~4日目の県南部が中心で後半は不十分になってしまいましたが、疲労の問題があるので仕方なし。見てきた中でとりわけ印象深かったのが、岩谷観音堂やぐら群・伏姫籠穴・館山の砂山・水郷十六島です。砂山の砂をほんの少しだけお土産に持って帰りました。

大きな失敗点は、あとでブログにまとめようなんて全く思っていなかったことでした。伝わりやすい雰囲気の写真が非常に少ないのはそのせいです。というか、とにかく写真を撮りまくっておかないと、あとで思い出して文章化する作業も難しくなってしまいますね…。

次回の旅ではそのへんをもうちょっと頑張りたいです。

でも、次回の旅っていつ?どこ?

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(プロローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(1日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(2日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目前編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目中編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目後編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(5日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(6日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(7日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(7日目)

12月1日金曜日。ついに7日目、最終日です。

自転車界隈内での誤解を招かないように配慮して「ゆっくりチバイチ」と称しているわけですが残念ながらあまりゆっくり出来ておらず、後半はどんどん疲れてしまっています。でもあとちょっとで終わり。事故の無いよう気を付けて、本日中にゴールしたいです。

朝です(寝坊なし)

温泉に行こう

7時半に快活を出ました。まずは昨夜決めたように温泉へ。柏市の手賀大橋の近くにある「満天の湯」に行くことに決め、大利根橋を渡って茨城県を出ました。

さて、満天の湯は県道8号沿いにありますが、今私の居る国道6号とはインターっぽい立体交差で繋がっています。信号のある交差点では直接繋がっていないので危険です。遠回りする場合、国道6号の柴崎交差点を左折して1kmほど進み、ローソン我孫子泉店の前で右折して泉交差点まで行けば県道8号です(…おっと、そのまま南下すれば船橋に着いてしまう!)。

満天の湯

広くて設備も充実していて、気持ちの良い温泉でした。ただ、それでも自転車旅の7日目ということで精神面での疲労も大きく、どうせなら一度完全にお腹一杯にして短い時間でもいいから安堵感を得たいと思ってしまいました。

というわけで施設内のお店で特製ロースかつ煮膳を食べることに。

どう見ても1000kcal以上ありそう

ご飯付きのメニューなのですが、注文した時店員さんに「ご飯もご入用ですか?」と訊かれてしまいました。普通なら平均体重の女性が全部食べる量ではないということかなと。ごめんなさい。

本当は夕方頃に野田のホワイト餃子を食べたいなと思っていたのですが諦めました。このあとは何も食べずに船橋まで走るしかありません。

農道を突破せよ

満天の湯を出たあとは利根サイには行かずに(個人的お約束の)農道へ。そう危険ではないけれど、わりと交通量が多いので農地に落ちないように端っこを走るのがやっぱり大変(農道なのでガードレールは無し)。緊張しつつ必死で走っていたら、小型トラックの運転手さんに「頑張って!!」と大声援を送られてしまいました。

あけぼの山農業公園

農道の真ん中あたりからちょっと南に行ったところに有り。千葉三大風車のひとつがある柏市の公園です。船橋アンデルセン公園や佐倉ふるさと広場の風車は何度も見ていますが、こちらは初めて。お隣の紅龍山布施弁天東海寺にもお参りをしました。

あけぼの山農業公園を出たあとはまた農道へ。利根運河を越えると野田市です。

農道を抜け、集落を抜けて野田市パブリックゴルフ場ひばりコースの西端まで行って利根サイへ。筑波山が非常にはっきりと綺麗に見えたのが深く印象に残っています。

トイレが使えるギリギリの時間

関宿城博物館に着いたのが16時半でした。風向きの問題か、やっぱり疲労のせいなのか?遅すぎです。0時までに船橋にゴールしたいと思っていましたが、残り80km弱を7時間半で走るのが微妙に厳しい気がしてきました。遅いのはどうしようもないので諦めるとして、とにかく休憩せずに走り続けることで間に合わせるしかありません。

厳寒の野田 そして…

というわけで江戸サイを南下。日が沈んだら一気に寒くなり、結局そのせいで疲れていても止まって休憩するのが無理になってしまいました。良いのか悪いのか。いや寒すぎて辛いです。さすが野田市。夏暑く冬寒い内陸性気候!散々走りなれた江戸サイ左岸なのに本当に辛くて辛くて、早く家に帰りたい気持ちでいっぱいでした。

しかし野田市を出て流山市に来ると少しは気温が上がっているのが感じられ、松戸市市川市に来るとその傾向が一層強くなりました。行徳橋を渡って旧江戸川の遊歩道を走りましたが、浦安市まで来ると暑いと思ってしまったぐらいです。海洋性気候というかヒートアイランドというか。

舞浜のTDRサインモニュメントに来たのが21時38分。残りあと15km。普通なら絶対に0時に間に合います。でも本当に疲れて体が完全にボロボロになってしまい、すっかり嫌になってしまいました。何が嫌なのか?国道357号を走り市川大橋を渡ってまた国道357号で行くのが、嫌になってしまったのです。

ルビコン川を渡れ。え?

結局、迷った末に大三角線+新浜通りを走ることに。いや、国道357号は歩道を走るのが常なので大きな危険はないのだけれど…それでもここまで体が悲惨な状態だとやっぱり不安ですよ、雰囲気的に。大三角線+新浜通りなら住宅地の道路なので、街灯が多くて明るく、信号が多いので自動車が遅いのが特徴です。なんとかゆっくり走れそうな気がしました。

疲労で腿を持ち上げる動作が辛くて苦しかったのですが、それでも妙典橋は頑張って走って登りました。三戸前橋で真間川を渡り、国道14号船橋橋に到着したのが23時14分。

ゴール!

お疲れさまでした。カッパ像を目印にしている関係上、反時計回りコースなのに自転車が逆を向いてしまっております(出発時の写真もそうでしたが、横断歩道の位置の問題でこうなってしまいました)。

本当にボロボロになっちゃったのでここから自宅まではぐったりしながら押し歩きで帰ったという…それでも本当に嬉しかった。

出発したのが11月25日の13時半。遅れても24時間×7日間=168時間の範囲には収まってしまうので無理に頑張らなくてもいいという気持ちもあるにはあったのですが、それでもやっぱり0時までにぐるっと一周したいという気持ちが捨てきれませんでした。

7日目は129.6km走りました。ミニベロでこれは長過ぎ、しかも最終日。辛かったけど楽しかった。またミニベロ自走旅行したいなという気持ちがすぐに出てきてしまったので、苦労した部分が今後の良い勉強になってしまいました。

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(プロローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(1日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(2日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目前編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目中編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目後編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(5日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(6日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(7日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(6日目)

11月30日木曜日。10時半に快活を出ました。今日はあまり走りません。ゆっくり行くことにします。

たぶん国道124号

しかし千葉県民としては茨城県の幹線道路の広さにいつもびっくり。交差点で長いトレーラーが余裕であっさりとカーブしているのを呆気に取られて見てしまいました。

水の迷宮 水郷十六島

鰐川橋から見る鰐川

ここを渡ると潮来市です。水郷地帯へと入っていきます。

茨城県の道路が広いと言ったばかりですが、潮来市中心部に行くと狭いところが多くなりました。江戸時代に水運の港町として栄えた町なので、古い構造の道が残ってしまっている部分も多いのかもしれません。

潮来大橋

潮来大橋を渡って常陸(ひたち)利根川を越えると…。

ただいま、チーバくん

香取市です。市名だけでなく「千葉県」の標識があると思っていたのに無かったのがちょっと残念でした。

霞ヶ浦西浦から外浪逆浦(そとなさかうら)を通って利根川に合流するのが常陸利根川で、霞ヶ浦北浦から外浪逆浦へ流れるのが鰐川です。もうこれだけで何がなんだか全く分からない話ですが、常陸利根川の上流は横利根川という細い川で利根川と繋がっていて、そこが県境にもなっています。昔の農民が大きな利根川を縦方向として捉えていたというのは分かりますが、現代の一般的な地図だと横利根川が縦。やっぱり難しい。そして利根川常陸利根川・横利根川のあいだには川のような沼のような与田浦(川)があります。

私がこれから行こうとしているのは与田浦の西側です。

利根川常陸利根川のあいだの水郷地帯はかつて十六島と呼ばれていたそうですが、その名前からしてもう既に異世界ファンタジーですよ。どうしてくれるんだ。

そんなことをふらふらと、どこか心地良く思いながら。

サッパ船の形をした看板

与田浦の西端にある水郷佐原あやめパークにやってきました。

あやめパーク入口

結局ここもGOGO房総のスタンプスポットなのです。だからこのような時期に堂々と一人で来てしまったのですが。今までに千葉県の地図を見ていて香取市のこの地域、分かりやすく言うと「利根川左岸にある千葉県」に一度は行ってみたいと常々思っていたのです。

さて、初めて来た場所ですがこの時期のパーク内はこんな感じ。

これぞ閑散期

晩秋ですからここで人気の藤・あやめ・蓮などは勿論咲いておらず、見頃を過ぎた秋バラが咲いていた程度した。

秋バラ

おお… これは!

しかしながら、遊具コーナーに大きなあやめ型の滑り台があったのが最高でした。嬉しくて2回も滑ってしまった。自分の体が大きな大人になってしまっているのが残念で、小さい子供に戻って滑ることができたらどんなにいいだろうと思ってしまったほど。

滑り台の上からの景色

SNSでは全国各地のおもしろ公園遊具をせっせと紹介している人々が居るのだから、教えてあげたいぐらいですよ。

フラージェスヤヤコマ

そうそう、入口前にはポケモンマンホールがありました。千葉県では今のところ香取市に4つあるだけらしく、そのうちの1つがこれ。ちゃんと題材を合わせてくさタイプのお花型ポケモンが中心に居ます。と言いつつ、私自身ポケモンマンホールを見たのが初めてなんですが。

何故か金色

あやめパークを出て南へ。11月の終わりなのに稲穂が輝いているのは何故でしょうか。遅い田んぼもあるということなんでしょうか。…というかこれって二毛作の麦?!

もうちょっと良く見ておくべきだった

ところでこの地域、チーバくんの体的に言うと何だろう?おでこの上に実はくせっ毛が生えてるのかな…?

横利根水門

横利根水門を渡るとまた茨城県へ突入。そして水郷大橋で利根川を越えると再び香取市です。

水郷大橋

今度はちゃんと「千葉県」の標識があったので嬉しかったです。

分かりやすい!

北総の小江戸

佐原中心部にやってきました。

風情ある小野川の景色

伊能孝忠旧邸(2019/07/13撮影)

国指定史跡の伊能孝忠旧邸に来たのに撮影するのを忘れました。代わりに古い写真を掲載しておきます(お天気が違うので誤魔化しできない)。佐原は何度も来ているので今回はスタンプ取得して足早に退散しました。

ひとつ面白かったのが、佐原町並み交流館の前に居たら50代ぐらいの男性に話しかけられたこと。「そういう小さい車輪の自転車って、乗り心地どう?やっぱり沢山踏まないとダメ?」などなど、色々訊かれました。

ミニベロがペダル1回転で進む距離が短いというのはありがちな誤解だと私も知ってはいるのですが、遠心力が弱いせいで惰性ではあまり進んでくれないという問題があります(漕ぎ出しが速いという話にはあまり実感がない)。長距離を走る場合、ペダリングをサボりがちな素人も頑張って踏まないと進めないので結局辛いのです。なので、自転車に詳しくない人に「沢山踏まないとダメ?」と訊かれたら、私としては「はいそうです」としか言えず、実際そのように答えてしまいました。「でも軽いから短時間なら結構速いですよ。長く走るととにかく辛いですね」と付け足し。いろいろ辛いのに現在このミニベロで千葉県一周中なんてことは、面倒なので言いませんよ、絶対。

ついでに言うと、去年の秋祭りの時に(邪魔にならないよう気を付けつつ)ロードバイクで来たら、70代ぐらいの男性に声をかけられて「その自転車、ギアチェンジはどうやってやるんですか?」と丁寧に訊かれ、「ここですよ」と言ってSTIレバーを横に押すような仕草をしたら「へぇ~」と感心されてしまいました。昔のダブルレバー式ロードレーサーに乗っていた過去があるのでしょうか。よく分かりません。

利根サイとその周辺

香取市での用事を全部終えてようやく利根川サイクリングロードにやって来ました。

利根サイ周辺にもスタンプスポットがあるのですが、利根サイの脇にある国道356号は横断歩道が非常に少なく、横断したところで南に降りていける道も少なく、街灯もまばら。いろいろと把握するのがしんどいです。

それでもなんとか5ヵ所ぐらいでスタンプ取得しました。

なんじゃもんじゃの木

解説

神崎神社の御神木の大クスです。周辺の森林も含めて国の天然記念物に指定されています。水戸光圀云々の話は本当なのか?

なんじゃもん

なんじゃもんじゃの木を元にしてデザインされた神崎町のゆるキャラ。道の駅こうざきにて撮影。

スーパー堤防発祥の地の碑

解説

栄町の矢口スーパー堤防内に有り。日本で最初にスーパー堤防が誕生したこの地を記念する碑です。利根サイ走行中に紀文食品東京工場のカマボコの匂いがしたら近くの横断歩道を渡ってちょっと移動するだけでここに着くことができますが、あまり話題になりませんね。

スーパー堤防とは手っ取り早く言うと高い土手の周りを広範囲で段階的に補強したもので、工場地や公園として利用できるような広さがあり、遠くから見ても近くから見ても、いちいち言及されなければ素人にはいまひとつ把握し辛いものです(そして堤防という語から壁状の「カミソリ堤防」だけを思い浮かべてしまう人は、いつまでたってもスーパー堤防というものに辿り着けません)。

スーパー堤防発祥の地の碑はGOGO房総のスタンプスポットではありません。いや、特に説明していなかっただけで、これまで回ってきた中で矢尻の井戸とか館山の砂山なんかもGOGO房総とは無関係なのですが。

折角なので紀文食品工場も

そのあとは我孫子市まで走り、大利根橋を渡って取手市へ。また茨城県です。22時半に快活CLUB6号取手店に到着しました。

6日目は85.7km走りました。坂も無いし距離も減ったので昨日や一昨日の夜に比べるとだいぶマシな気がします。

しかしここにはシャワーがありません。明日の午前中に近くの温泉にでも行くしかありませんね。

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(プロローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(1日目)

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【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(5日目)

11月29日水曜日。疲れていたので昼の12時過ぎにやっと快活を出ました。

そして。

5日目にして、意を決してようやく自転車の掃除をすることに。

お掃除タイム

チェーンオイルに付いた砂が塊状に…

見たくないのを嫌々ながらしっかり見てみると、案の定プーリーが悲惨でした。スプロケットも枯れ葉などを巻き込んでいてぐちゃぐちゃです。

持参していた大きなチラシ類を地に敷いて自転車を乗せ、ディグリーザーと清掃ブラシとキッチンペーパーを使ってドライブトレインのお掃除。今までは自転車旅なんて2日程度しかやった経験がなく(旅といいつつ泊まる以外はほぼ走ってるだけ)、ロードバイクはミニベロほど汚れないので旅行中にこういった作業をしたことがありませんでした。実際にやってみて、全く楽しくありません。それでも今回はちゃんとやらないと。

綺麗に掃除してチェーンオイル差してタイヤに空気入れて、全部終わると13時過ぎでした。日没まで3時間+α程度しかないけれど、とにかくこれで一安心。

気持ちよく出発

九十九里平野へ

海側に行くのに昨夜来た道では戻らず、県道84号で長生村の一松海岸へ。

一松海岸入口の手前

拡大

驚交差点。地名が「驚」なのでそのまんまなんですがやっぱりカッコいい。

お隣の白子町にも「驚」があるらしく、そちらは信号のある交差点はないものの「おどろき整骨院」があって微妙に面白いとのウワサ。

長生観音

驚交差点と一松海岸の間にあります。1990年建立、長生(ちょうせい)村の長生(ながいき)観音です。

県道30号(九十九里ビーチライン)を北進。海の駅九十九里に到着しました。

ちょっと休憩

名物の青ポスト

イワシ水槽

あさりめし(大盛り)を購入♪

ベンチであさりめしを食べてから出発。すっかり低くなった日差しを惜しみながら九十九里平野を北上していきました。

日没

横芝光町のマリンピアくりやまがわに来たら日が沈んでいました。あっという間でしたね。

暗くなっても頑張って進みます。旭市の飯岡海岸付近まで来て、そうだこの場所だと思って止まりました。

311の被災地です。

飯岡津波関連

旭市防災資料館

2011年の東日本大震災において旭市津波の被害を受けています。犠牲者数は死者14名・行方不明者2名にのぼりました。その大きな被害の資料館です。今回昼間来れたら絶対に見学したかった場所なのですが、近いうちに来ることを約束してひとまず外から眺めました。

しかし場所的にはお馴染みの県道30号チバイチルートなのに、きちんと確認するまではここにあるということに気付いておりませんでした。

この資料館、いいおか潮騒ホテルの建物の一部分に存在します。入口ではホテルの看板のほうが目立っているので大変申し訳ないことに自転車で通過するだけでは只のホテルにしか見えなかったのです。

しかし冷静に考えると、過疎化が進む自治体の限られた予算で長く運営していくには、こうした観光ホテルの協力を得て続けていくのが妥当なのかなと思います。災害現場に近い場所にあり、ホテル自体も津波避難施設として設定されていて、外階段で屋上に避難できるようになっているというのが重要な点でしょう。

資料館の近くの飯岡ライオンズ公園といいおかユートピアセンターには慰霊碑もありました。

いいおかユートピアセンターの慰霊碑

そしてもう一ヶ所。

津波到達地点の碑

裏側

海岸から約300m離れた住宅地にあります。ここまで津波が来たのです。

暗くて上手く撮れてないけど住宅地

東日本大震災の際に震源地の三陸沖から遠く離れた千葉県で死者多数の津波被害があったことは、旭市やその近辺でなくとも千葉県民なら覚えている人々が多いと思いますが、どうしても全国的には話題になりにくい気がします。なんとかして少しでも広く多く伝えていって欲しいものです。

さて飯岡地域を抜けて、平坦な九十九里平野の終了です。また上下繰り返しの坂道がやってきます。普通ならそうきつい坂ではありませんが疲労が溜まっているせいで辛いです。それでも頑張らないといけません。どんどん行った先の銚子ドーバーラインの下り部分は爽快でしたが、最後の愛宕山(地球の丸く見える丘展望館付近)の坂を上ったらかなり疲れてしまいました。

坂よ、さらば。そして…

降りて犬吠駅付近に到着。これでもう今回の旅の坂地帯は全部終わりです。外房トンネル地帯を脱出した時と同じぐらい、いやそれ以上の安堵感を得てしまいました。

外川駅

犬吠埼灯台

銚子ポートタワー

そして。

日々積み重なる疲労感と坂地帯終了の安堵感が悪魔合体したせいか、よく分かりません。

銚子駅前のチーバくん像に、別れを惜しむような気持ちで挨拶すると…。

さようなら。え?!

銚子大橋を渡って茨城県へ。

行ってしまいました。

…一体何が?!

これはおかしいですね。いや最初から鹿嶋に泊まるつもりだったので茨城県に行くのは仕方ないとして、いちおうチバイチなんだからもう少し千葉県内を走る努力をするべきではないかと。

しかしもっと西側のほうで自転車で通過できる橋を事前にきちんと調べておいてルートを作っていれば良いのにそれをしなかったというのがそもそもの間違いで、疲れて面倒なのでなんとなく通りやすそうな銚子大橋を手っ取り早く通ってしまったのだと思います。

後から思えば、香取市の小見川まで行ってから小見川大橋とその先の息栖大橋を渡って県境を越えれば良かったのです。

誠に申し訳ありません。千葉県民といいつつも結局は葛南地域のベッドタウン民ですから所詮この程度です。

とまあそんな具合で。夜のイバラキを35kmほど走って快活CLUB124号鹿嶋店に着いたのが0時50分でした。遅すぎ。でも昨夜よりはマシ。

5日目は116.8km走りました。

いやしかし。初めて鹿嶋市に来た…というよりは細長い神栖市(ここも初めて)を端から端まで全部走ってしまったというのが驚きです!

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(プロローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(1日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(2日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目前編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目中編)

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【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(5日目)

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【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(7日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)

出発

10時間ぐらいたっぷりと寝ました。11月28日火曜日です。

洗濯も充電も全部済ませてからチェックアウトの締め切りまで居座って、10時に出発。

南西の風、なのに…

強風に煽られるススキ

外は強風。南西の風です。外房を北東へ進んでいくのにこれ以上都合の良いことはありません。

しかしながら。向かい風を浴びながら南西へ進み、野島埼に戻ってしまったのです。昨日諦めたお店にどうしても行きたかったのでした。

さざえ屋

いただきます♪

アジ・マグロ・イカの刺身とさざえ壺焼き、伊勢海老カブト汁の「おすすめ定食」をいただきました。普段は飲食費の節約が習慣になっている私ですが、今回の旅では房総半島最南端で海鮮料理を食べるのが目標だったのです。お店の方のサービスも素晴らしく、非常に良い思い出になりました。

ガラス戸越しに自分のミニベロを眺めながら

しかしこれで1時間半ぐらい時間を使ってしまいました。ここから追い風に乗って頑張って移動しないといけません。

南房千倉大橋

白間津港に架かっている橋です。そう長くない橋で分かりやすい程度の坂になっていて太平洋がどーんと見えるので、今日みたいな天気の良い日に通過するととても気持ちの良い場所です。

北緯35度最東端

旧丸山町に有り

県道297号の道の駅ローズマリー公園の付近にあります。過去に何度も通過していますが、なんとなくこういうのが好きなので今回も撮影。千葉県一周してる感が出てくるような気がして。

でも、北緯35度って一体何?

考え込んでしまいました。

何を訴えたいのかいまいち不明な図

そりゃもちろん東経135度線なら日本標準時子午線ですから有名ですよ。時差の概念を知るために学ぶ必要があります(こっちは東経139~140度なので時差20分…などということはなく日本標準時は一つしかありませんが、当然日出没は異なる)。

で、その東経135度線上の北緯35度はこの図のようにこちらと横並びということになりますが。一体どこでしょう?有名な明石天文科学館はもう少し南にあります。

この緯度は結局何を示しているのでしょうか?

まあ大雑把に言うと、日本列島を適当に見た場合の南北間の真ん中ということらしいです。なんだ、それならそう書いておいてくれたらいいのに。日本の北端を北海道の宗谷岬、南端を沖縄県波照間島とした場合、中間部分が北緯35度線なのです。択捉島沖ノ鳥島などは含まず日本実効支配の有人地を対象とした範囲内ですが、結局そこがヤバいので書けないのか??(ついでに言うと東経135度北緯35度は兵庫県西脇市でした。関西人ならお馴染みのネタなのか…?)

道の駅いろいろ

ちくら潮風王国

ローズマリー公園

和田浦WA・O!

南房総市には道の駅が8つもあります。昨日は「富楽里とみやま」と「とみうら枇杷倶楽部」にも行きました。要はスタンプスポットなので回っているわけですが、全部行くのはなかなか難しいですね。

鴨川の圧縮感、圧縮の鴨川感

海岸線の長い南房総市をようやく抜けて、鴨川市にやってきました。

仁右衛門島

とりあえず岸から眺めるだけですが、千葉県最大の島にして唯一の有人島です。そしてここにも頼朝伝説があるらしい。

魚見塚展望台

やってしまった。昨日の大房岬で懲りたのでもう激坂スポットには行かないぞ、スタンプスポットでも絶対行くものか、そう思っていたのに…。それなのに、それなのに。

結局こんなところに来てしまった。悲惨です。どの程度の坂だったか良く覚えてないけどバイカーのグループが登って降りていったので坂の名所なのでしょう。最大勾配13~15%ぐらい??

これが鴨川だ

しかし上からの眺めは大変素晴らしかったので来た甲斐があったと思いました。房総丘陵の中の狭い平地に大きなリゾートホテルがいくつも立っているのが見え、実に鴨川らしい眺めです。

その後、中心部まで下りてきたらあっという間に日没。暗くなってもスタンプ取得のために菜な畑ロードまで行ったのですが、こんな季節だから当然の如く只の休耕畑ですよ。

国道128号に戻ってきて鴨川シーワールド付近へ。周辺には先程上から見たようなリゾートホテルがいくつかあり、亀田総合病院というホテルみたいな大型私立病院まであって、閑散期の平日の夜なのに結構人がうろついているので、要するに「ああ、鴨川だなあ」と思いました。大型ホテルは館山や白浜にもありますが、鴨川は丘陵地域に挟まれて圧縮感があるせいで独特です。大型バスが繰り返し通行するわりには舗装工事の頻度が低いのか、道路が轍掘れで悲惨でした(自転車乗りは要注意)。

シーワールド付近を出ると天津バイパスが見えますが、ここは自転車通行禁止。高架道路に上がらずに城崎海岸付近まで下の道を行きます。

そこからはいよいよ外房トンネル地帯に突入です。今回この時のためにヘルメットの後ろにもリアライトを付けていました。

もうひとつのシーワールド

国道128号をそのまま行くと新実入トンネル。以前はそこを通過したのです。千葉県の自転車通行可能なトンネルとしては結構長くて(と言っても688m)それなりの面白さがありました。でも折角だから今回は、旧道に残された実入歩行トンネル「とんねるすいぞくかん」を通ることにします。

ようこそ

いらっしゃい

ワーイ

ここは(旧)実入トンネル自体が閉鎖された現在も通行可能な歩行者用トンネルで、自転車も通ることができます。入ってすぐに点検用機材が置かれていたのがちょっと残念でしたが、房総丘陵の静かな土地に絵心のある綺麗なトンネルあってそこを自転車で通過できる。とても気持ちの良い瞬間でした。

いつ頃に水族館風の絵が描かれたのかは知りませんが、(旧)実入トンネルが閉鎖されたことで本当にひっそりとした静かな場所になり、もっと素敵な場所になったというのが素晴らしいと思いませんか?

おせんころがし

連続するトンネルを抜けてだんだん高い位置に上っていくところの途中で勝浦市になり、「おせんころがしトンネル」を抜けると何故か右(海側)に曲がれるようになっています。怪しい感じの脇道の入口だけ広くてちょっと変な感じですが、実はこんなところに以前は行川ホテルというラブホテルがあったらしいので多分そのせいです。

まあそれはどうでもいいとして。その先にある残っているほうの小道を折り返すように南西に進んでいくと…。

孝女お仙之碑

ありました。おせんの身投げ供養塔です。

ギャー!

その脇にはこのような注意看板が。夜なので全く写っていませんが真下は海(大沢漁港)。断崖絶壁となっていて、その崖が「おせんころがし」なのです。大昔は崖上の危険な道を通らないと行き来できなかったそうです。

おせんころがしの伝説については説明すると長いので各自検索していただくとして。いつの時代の出来事か分からない上に妙に話が出来過ぎているので、本当に若くして聡明な女性が実の父親の身代わりになって死んだというよりは、ここが地形的に交通難所であることを世に知らしめるために作られた物語であるという気がしています。

昭和26年には本当に恐ろしい殺人事件があって崖から突き落とされた人々が居たのですから、道路が改善されて治安が良くなる前はいろんな意味で危ない場所だったのは間違いないと思われます。もっと大昔の人々がこんな危険な場所には女性や子供は近づかないほうが良いと思って恐ろしい伝聞を広めていたとしても全くおかしくありません。

丘陵からの脱出

さて時刻は19時。道路が改善されて治安が良くなったこの時代でも自転車一人旅の最中に外房のこんな場所でこんな時間というのは結構ヤバいのでは。この後は茂原に泊まる予定ですが、絶対に0時までに辿り着けない…。

それでも頑張って幾多のトンネルを潜り抜け、坂を昇り降りし、面倒にならない範囲でスタンプスポットを巡回しながら房総丘陵脱出を目指しました。

勝浦市を走っていて驚いたのが、道路上にやたらとカマキリが居ることでした。路肩にも居て、踏まないように避けるのに苦労したぐらいです。びっくりしましたが実は晩秋にはよくある光景らしく、気温が低下していく中で草むらから出てアスファルト上で必死に体を温めようとしているらしいのです。私は園芸民なので益虫のカマキリは大事にしたいと思っています。寒くて死にそうなカマキリを轢き殺すなんてとてもできない…。

御宿町にやってきました。トンネル地帯脱出まであとちょっと。

斜め撮りだけど

「月の沙漠記念館」の美しい記念像を、月を背景に入れて撮影♡

御宿町北部に短いトンネルが3つあり、その北端の矢の根トンネルを出るとそこでようやく外房トンネル地帯は終わりです。いすみ市の標識を見た瞬間に安堵しました。

やっと終わった

ここまで一体いくつのトンネルを通ってきたのでしょう?短いトンネルばかりで交通量も少ないのでそう怖くはないけれど、それでも昇り降りと緊張感でくたびれました。何にしろもうトンネルはありません。お疲れ様!

そんなこんなでいすみ市まで来るのが遅れに遅れ、大原漁港まで行ってスタンプ取得したのが23時半でした。

県道30号(九十九里ビーチライン)へは分岐せず、ひたすら国道128号で内陸へ進んで茂原へ。

大原から茂原まで25km程度なんですが、急に疲れが出てきて全く進んでくれなくて悲惨でした。ロードバイクと異なりポジション出しもしていないミニベロで長時間乗り続けるといろいろと無理が出てきます。大抵腰が痛くなってきます。

快活CLUB茂原東部台店に到着したのが1時半頃。結局大原から丸々2時間費やしてしまいました。

4日目は116.5km昨日走りました。昨日あれだけたっぷり寝たのに夜になると日々の疲労が蓄積されているのが嫌というほど分かってしまって怖いです。

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(プロローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(1日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(2日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目前編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目中編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目後編)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(5日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(6日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(7日目)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(エピローグ)

【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(3日目後編)

まだまだ3日目。長丁場です。

沖ノ島

11時ちょっと前。海上自衛隊の館山航空基地入口前を通過して、沖ノ島の前までやってきました。例によってスタンプ取得目的で。

歩いて行けるんだけどね

沖ノ島は陸繋島なので本州と砂浜で繋がっており、徒歩で渡れます。しかし砂浜を渡らなくてもこっちでスタンプ取得できてしまったし、夏の小旅行(夫と同伴)で既に島内も見ているので、今回は手っ取り早くこの場で退散。

沖ノ島前から大房岬を見る

その前に館山湾の向こうの大房岬を撮っておきました。なんとなく坂地獄っぽさが分かるような分からないような。

おまけ セブンイレブン館山自衛隊前店の自衛隊コラボグッズ(23/08/01撮影)

赤山地下壕跡の近くまで戻ってから県道257号へ。青い空と海を見ながら、坂を上り下りして進んでいきます。洲埼灯台を目指していますが、その前に…。

そうだ。井戸、井戸を探さないと。

世界と世界のあいだの井戸

地味な場所ですがバス停があるのですぐに見つかりました。矢尻の井戸です。

バス停名にもなっている矢尻の井戸

夜中に鋸南町竜島の源頼朝上陸地を見てきたばかりですが、なんとこの館山市洲崎を上陸地とする説もあるのです。「吾妻鏡」が竜島説、「義経記」「源平盛衰記」が洲崎説だそうです。

歴史考察的には竜島説のほうが信憑性が高いらしく、県指定史跡にもなっているわけですが、やはり館山市民の間では根強く洲崎説を支持する声があるのでしょう。井戸付近には石碑がいろいろあって碑文からもその様子が伺えましたし、建碑時の館山市長の名前まで堂々と載っているものもありました。

これは商工会議所の碑 他にも二つぐらい石碑がありました

義経記」によれば、洲崎に上陸した頼朝が水を求めて矢尻を地に刺したところ、そこから水が湧き出したとのこと。

やがてそれが井戸になり、こうして今もここに残っている…ということでしょうか。

いやはや。そっちが本当なら、頼朝からありがたく苗字を授かったという竜島の人々の言い伝えなどは消えてしまいそうですね。私は一体どちらを信じればいいのでしょうか。

そうだ。頼朝が竜島に上陸した世界と並行して、洲崎に上陸した世界線も別に存在したらいいんだ。その二つは本来なら決して交わることはないけれど、惑星直列とかそういった途方もない出来事の時だけつながるというのはどうだろう?あっちの世界の鋸南町の男子高生とこっちの世界の館山市の女子高生が、そうやって出会えばいいんだよ。

うん。

そのように思いました。

Byston WellではなくArrowhead Wellだった

洲埼灯台

房総半島最西端

矢尻の井戸で素人が大雑把に適当な空気を味わった後の洲埼灯台です。ここから外房のはじまり。東京湾に別れを告げて太平洋へ。

この近くの養老寺も南総里見八犬伝の舞台だったりするのですが、時間も押してきているのでとりあえず先を急ぎます。

先を急ぐ…というか。館山市内でもう一ヶ所、私なりの目的で風変わりなスポットに行ってみたいと強く思って、ペダルを踏んでおりました。坂井の砂山です。

砂山

新潟市西区の坂井砂山じゃありませんよ。館山市坂井の砂山です。

館山砂丘とも呼ばれており、適当に地図を見ると県道257号(房総フラワーライン)で近くまで行ってからゴルフ場の間の道を通ればいいかなと思ってしまいそうですが、その道はゴルフ客以外は通行禁止。県道257号で西側から行く場合は平砂浦ビーチホテル入口より少し手前のY字路を左折してやや狭い道を進んでいく必要があります(Y字路前に「砂山」と書かれた小さな方向標識有り)。

青い空の下に

これが砂山です。海から1kmほど離れた場所に、突然の砂地。海岸の砂浜から風で飛んできた砂がここだけ大量に集まって砂山になったと言われておりますが…って、そんなことあるんでしょうか!?

横位置で念押し

確かに風は強い場所だけど、他にも似たような広い砂溜まりが周辺に無いというのが不思議です。長い年月により海岸線は自然現象で変化しているので、昔はもうちょっとこの辺りまで海岸に近い砂浜だったのではないかと思って館山市立博物館のサイトでこんな記事を見つけたりしましたが…、どうやら館山中心部の地域の話のようですね。しかし地震などで砂浜が陸のほうに後退していく現象もあるということが分かりました。

さて、なぜここに来たのかというと。私は東京の区立小学校に通っていましたが、小6の移動教室(修学旅行)が房総半島でした。その時にここに来たことがあったのです。

小さい子供なら大喜びするような場所ですが、高学年的にはどうなのか。小6でも元気のいい男子なら連れてきた大人の期待に応えて頑張って遊ぶのでしょうが(実際そうでした)、当然の如く女子受けはしておりませんでした。私も困ってしまったけれど、それでも見ているぶんには面白かったという記憶があります。

その後砂山のことはすっかり忘れて大人になってしまいましたが、ロードバイクに乗るようになって何度も館山市に来るようになると、うっすらと「そういえば、館山と言えば砂山だよなあ…」と、思い出してくるようになってしまいました。

しかし行ってもどうせ写真を1、2枚撮って終わりだろうし、事故に遭わないよう緊張感を持ってひたすら長時間走るだけのロングライド中に気を緩めてふらっとおかしな場所に立ち寄るのはなんとなく危険という気がしてしまい、訪れるのが延び延びになっておりました。

というわけで。こんなに遅くなってしまいましたが、ようやくの再来。年月と共に砂の量が減ってしまっているらしく、寂しいなと思いつつもそれなりに見栄えのするうちに来れたのは幸いです。

お別れです

実はどんどん進んで奥へ行くとこちらよりも広い砂丘へと続いていて、「そっちが本物」という感じだと思いますが、だいぶ疲れてしまっていたので砂まみれになる覚悟はできず断念。でも来て良かったと思います。いい思い出になりました。

別れ際に影を写した

野島埼灯台へ

砂山では思い描いていたような時間が止まったような不思議な感覚を、本当に味わうことができました。もういいだろうと思って再度海沿いの県道257号に出て、またちまちまとスタンプスポットを巡回しながら進み、市境を越えてまた南房総市へ。

が、この辺りから体力的にボロボロです。時刻はだいたい14時頃でしたが、昨日の19時に出発してから寝ていないので流石に疲れが溜まってしまっています。そして坂あり向かい風ありで本当にノロノロとしか走れなくなってしまいました。これは悲惨。せめて15時までには野島埼灯台に着きたいと思っていたのですが全然進んでくれません。

途中セブンイレブンに寄って買い物してから駐車場の裏で少し休憩して、野島埼灯台のある白浜野島崎園地に着いたのが15時半頃でした。

房総半島最南端の碑と野島埼灯台

本当は公園前の海鮮料理店に行きたかったのだけれど、あまりに疲れてしまったのでお店で食事を取ると眠くなってしまって予約した宿まで走れなくなってしまう可能性大なので断念。セブンでお弁当を買ったので宿で食べることにします。園内ではGOGO房総のスタンプ取得して写真を1枚だけ撮って退散しました。

やっと宿泊

素泊まり3500円也

5~6km東へ走ってようやく本日の宿に到着。千倉町白間津の「遊房(あそぼう)」です。頑張って荷物をまとめてセルフチェックインできたのが16時半でした。

ここは壁が薄いので他にグループ客が居たりすると残念ながらうるさくて眠れないそうですが、今日は閑散期の平日ということで実に静か。よく眠れそうです。

日没

3日目は121.9km走りました。やるじゃん。ミニベロでも粘ればこれだけロングライドできるんだと嬉しくなりました。まあ3日目といいつつ日付的には2日目の夜19時からなんですがね。

お休みなさい

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3日目の続きです。南房総市の岩井までやってきました。

岩井

南房総市館山市の合併に失敗した経緯があり、その結果として館山市を抱き込んだような曰く有り気な形をしていますが、まずはその中の北西部、同市内ではさほど広くない内房部分に来ました。

岩井はその北西部内の北部にあります。以前は地名としても岩井町だったのが合併により消え、駅名はそのまま残っているという状態。

岩井駅

内房線の小さい駅は青っぽい瓦屋根の古い駅舎が多いけど岩井駅は違います。近くにある標高349mの富山(とみさん)の二つ峰をイメージしたそうで、夜なので写真では伝わりませんが屋根の色は赤系(南房総市なのに館山っぽい)。

岩井駅が富山を推しているのはそこが「南総里見八犬伝」の舞台となっていることも大きいのでしょう。忘れている人も多そうなので記しておきますが、曲亭(滝沢)馬琴が日本の職業作家の走りで代表作が南総里見八犬伝であることは中学校の日本史教科書にも載っておりました。そして作中の序盤で主人公八犬士たちの精神的な母となる伏姫が妖犬八房と共に閉じ籠った重要ポイントが富山なのです。

というわけで、駅近くの伏姫公園で伏姫と八房の銅像がお出迎え。

伏姫公園

伏姫と八房像

富山のハイキングコースを登っていくと物語の最後に主人公たちが仙人になって籠ったという「八犬士終焉の地」があるそうですが、流石に今回そこまでは行けません。「伏姫籠穴」のほうがもうちょっと近くて行きやすい場所にあるし題材的にも分かりやすいので行ってみようと思います(というかそこもスタンプスポットでした)。

モナーの聖地 伏姫籠穴

伏姫籠穴の入口には門があり、駐車場もあるのでそこまでは当然自転車で走って行けるだろうと思い行ってみましたが、狭い小道でした。特に急坂でもなくてそこは良かったけれど路面があちこち傷んでいる上に落ち葉や木切れが多くて走りにくく、小さな橋の周りも霜で濡れていて滑らないように注意する必要があり、なかなかのスリリング感。夜中ですからね。しかし向かっている先が異類婚姻譚の臥所ですから結構雰囲気が出ています(まあ昼間だったら特に怖いことはないと思います)。

入口の門

屋根のあるわりと立派な門を潜るとそこからは階段です。照明なんてないので自転車のライトを懐中電灯代わりにしてゆっくりと慎重に登っていくと、小さな横穴があり、そこが伏姫籠穴でした。

これが…

伏姫籠穴!

八つの珠 あれ?最後に仏像の眼になったはずでは…

さて。「南総里見八犬伝」は江戸に住んでいて安房国に一度も行ったことがない馬琴が書いたフィクションです。一体この伏姫籠穴はいつ頃出来たのでしょう?というわけで解説文を読んでみました。

解説

伏姫籠穴はいつ、だれの手により、掘られたものなのか……?

それは今なお、謎のままである。

伏姫籠穴の【籠穴】という言葉は、多くの文献により、【籠窟】【岩窟】【祠】【洞窟】など、さまざまな言い方がなされていることはおもしろい。

更に不思議なことは、伏姫も八房も文学の中に登場する架空の主人公であるはずであるが、現実にこうして伏姫籠穴が我々の眼前に存在する事実を、私達はどのように理解すればよいのか、まことに神秘的であり幻想的と言えよう。

物語に書かれた空想の世界と、現実との狭間に立つとき、伏姫籠穴は私達に何を語りかけようとしているのだろうか……。

いつ出来たのか分からないそうです。えっ?そうなの?推定すら無し?凄いなあ!…ま、まあ、創作から生まれた二次創作だと思えばいいのではないでしょうか。うん。

伏姫が観光客に語り掛けるメッセージもあったりする

階段の周りのあちこちでツワブキが黄色い花を咲かせていた

私としては伏姫籠穴も岩谷観音堂やぐら群と同じく真夜中に行ったのが雰囲気的に正解だったなと思ってしまいましたが、さてその後に岡本桟橋まで行ったら日が昇ってきていました。

名所なのにショボい写真で申し訳ない岡本桟橋

私の写真では全く上手く撮れていませんが、レトロな木造の長い桟橋で映えスポット扱いです。地元のお年寄りが散歩していてちょっと羨ましいなと思ったりしました。

そしてその後は…。

絶望の大房岬

例によってGOGO房総のスタンプ目当てで大房(たいぶさ)岬自然公園に行ったのですが、結論から言ってしまうと悲惨でした。

やだ、やめて…

坂が酷過ぎます。東京湾観音の坂の100倍酷いと思いました。いや、いくら平坦な千葉県でも短い坂なら急坂や激坂が探せばあちこちにあるというのは分かっているのですが、この坂のことは全く知らなかったのでびっくり。漕いで登れたのは1/3ぐらいでしょうか、そこからは己の浅学さを恨みつつ押し歩きしました。それでも結構疲れてしまった…。

案内地図

冨浦湾を見下ろす

解説

なんとか公園入口まで行ってスタンプ取得、そして海を見下した写真を撮るとUターンして下り坂を逃げるように退散しましたが、もうちょっと行ってれば展望台があるんですね。戦争遺跡もあるらしい。またいつか、ミニベロではなくロードバイクで来て、その時は頑張って元気よく登りたいなと思いましたが今回は絶対無理なので退散!

ようこそ館山

大房岬を脱出して館山市へ。私がロードバイクで初めて200km走った時の折り返し地点が館山でした。だから県道302号の市境にある「ようこそ館山市へ」の看板を見るとその時のことを思い出して今でも懐かしくなったりします。

館山市をちまちまとスタンプスポット巡回しつつ南下していきます。

鶴谷八幡宮

渚の駅たてやま

渚の駅たてやまでは海のマルシェ以外の施設が休業中で、水槽などの展示物が見られなくて残念。お弁当を買ってテラスで食べました。

館山城八犬伝博物館 月曜なので休館日

館山海軍航空隊赤山地下壕跡 安全確認のためお休み中

休壕…?初めて目にした専門用語だ

昼間来てもお休み中が多いのは残念ですが、こういうのを全部見ていたら一ヶ月あっても千葉県一周できないと思います。先を急ぎましょう。

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