【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)
10時間ぐらいたっぷりと寝ました。11月28日火曜日です。
洗濯も充電も全部済ませてからチェックアウトの締め切りまで居座って、10時に出発。
南西の風、なのに…
外は強風。南西の風です。外房を北東へ進んでいくのにこれ以上都合の良いことはありません。
しかしながら。向かい風を浴びながら南西へ進み、野島埼に戻ってしまったのです。昨日諦めたお店にどうしても行きたかったのでした。
アジ・マグロ・イカの刺身とさざえ壺焼き、伊勢海老カブト汁の「おすすめ定食」をいただきました。普段は飲食費の節約が習慣になっている私ですが、今回の旅では房総半島最南端で海鮮料理を食べるのが目標だったのです。お店の方のサービスも素晴らしく、非常に良い思い出になりました。
しかしこれで1時間半ぐらい時間を使ってしまいました。ここから追い風に乗って頑張って移動しないといけません。
白間津港に架かっている橋です。そう長くない橋で分かりやすい程度の坂になっていて太平洋がどーんと見えるので、今日みたいな天気の良い日に通過するととても気持ちの良い場所です。
北緯35度最東端
県道297号の道の駅ローズマリー公園の付近にあります。過去に何度も通過していますが、なんとなくこういうのが好きなので今回も撮影。千葉県一周してる感が出てくるような気がして。
でも、北緯35度って一体何?
考え込んでしまいました。
そりゃもちろん東経135度線なら日本標準時子午線ですから有名ですよ。時差の概念を知るために学ぶ必要があります(こっちは東経139~140度なので時差20分…などということはなく日本標準時は一つしかありませんが、当然日出没は異なる)。
で、その東経135度線上の北緯35度はこの図のようにこちらと横並びということになりますが。一体どこでしょう?有名な明石天文科学館はもう少し南にあります。
この緯度は結局何を示しているのでしょうか?
まあ大雑把に言うと、日本列島を適当に見た場合の南北間の真ん中ということらしいです。なんだ、それならそう書いておいてくれたらいいのに。日本の北端を北海道の宗谷岬、南端を沖縄県の波照間島とした場合、中間部分が北緯35度線なのです。択捉島や沖ノ鳥島などは含まず日本実効支配の有人地を対象とした範囲内ですが、結局そこがヤバいので書けないのか??(ついでに言うと東経135度北緯35度は兵庫県西脇市でした。関西人ならお馴染みのネタなのか…?)
道の駅いろいろ
南房総市には道の駅が8つもあります。昨日は「富楽里とみやま」と「とみうら枇杷倶楽部」にも行きました。要はスタンプスポットなので回っているわけですが、全部行くのはなかなか難しいですね。
鴨川の圧縮感、圧縮の鴨川感
海岸線の長い南房総市をようやく抜けて、鴨川市にやってきました。
とりあえず岸から眺めるだけですが、千葉県最大の島にして唯一の有人島です。そしてここにも頼朝伝説があるらしい。
やってしまった。昨日の大房岬で懲りたのでもう激坂スポットには行かないぞ、スタンプスポットでも絶対行くものか、そう思っていたのに…。それなのに、それなのに。
結局こんなところに来てしまった。悲惨です。どの程度の坂だったか良く覚えてないけどバイカーのグループが登って降りていったので坂の名所なのでしょう。最大勾配13~15%ぐらい??
しかし上からの眺めは大変素晴らしかったので来た甲斐があったと思いました。房総丘陵の中の狭い平地に大きなリゾートホテルがいくつも立っているのが見え、実に鴨川らしい眺めです。
その後、中心部まで下りてきたらあっという間に日没。暗くなってもスタンプ取得のために菜な畑ロードまで行ったのですが、こんな季節だから当然の如く只の休耕畑ですよ。
国道128号に戻ってきて鴨川シーワールド付近へ。周辺には先程上から見たようなリゾートホテルがいくつかあり、亀田総合病院というホテルみたいな大型私立病院まであって、閑散期の平日の夜なのに結構人がうろついているので、要するに「ああ、鴨川だなあ」と思いました。大型ホテルは館山や白浜にもありますが、鴨川は丘陵地域に挟まれて圧縮感があるせいで独特です。大型バスが繰り返し通行するわりには舗装工事の頻度が低いのか、道路が轍掘れで悲惨でした(自転車乗りは要注意)。
シーワールド付近を出ると天津バイパスが見えますが、ここは自転車通行禁止。高架道路に上がらずに城崎海岸付近まで下の道を行きます。
そこからはいよいよ外房トンネル地帯に突入です。今回この時のためにヘルメットの後ろにもリアライトを付けていました。
もうひとつのシーワールド
国道128号をそのまま行くと新実入トンネル。以前はそこを通過したのです。千葉県の自転車通行可能なトンネルとしては結構長くて(と言っても688m)それなりの面白さがありました。でも折角だから今回は、旧道に残された実入歩行トンネル「とんねるすいぞくかん」を通ることにします。
ここは(旧)実入トンネル自体が閉鎖された現在も通行可能な歩行者用トンネルで、自転車も通ることができます。入ってすぐに点検用機材が置かれていたのがちょっと残念でしたが、房総丘陵の静かな土地に絵心のある綺麗なトンネルあってそこを自転車で通過できる。とても気持ちの良い瞬間でした。
いつ頃に水族館風の絵が描かれたのかは知りませんが、(旧)実入トンネルが閉鎖されたことで本当にひっそりとした静かな場所になり、もっと素敵な場所になったというのが素晴らしいと思いませんか?
おせんころがし
連続するトンネルを抜けてだんだん高い位置に上っていくところの途中で勝浦市になり、「おせんころがしトンネル」を抜けると何故か右(海側)に曲がれるようになっています。怪しい感じの脇道の入口だけ広くてちょっと変な感じですが、実はこんなところに以前は行川ホテルというラブホテルがあったらしいので多分そのせいです。
まあそれはどうでもいいとして。その先にある残っているほうの小道を折り返すように南西に進んでいくと…。
ありました。おせんの身投げ供養塔です。
その脇にはこのような注意看板が。夜なので全く写っていませんが真下は海(大沢漁港)。断崖絶壁となっていて、その崖が「おせんころがし」なのです。大昔は崖上の危険な道を通らないと行き来できなかったそうです。
おせんころがしの伝説については説明すると長いので各自検索していただくとして。いつの時代の出来事か分からない上に妙に話が出来過ぎているので、本当に若くして聡明な女性が実の父親の身代わりになって死んだというよりは、ここが地形的に交通難所であることを世に知らしめるために作られた物語であるという気がしています。
昭和26年には本当に恐ろしい殺人事件があって崖から突き落とされた人々が居たのですから、道路が改善されて治安が良くなる前はいろんな意味で危ない場所だったのは間違いないと思われます。もっと大昔の人々がこんな危険な場所には女性や子供は近づかないほうが良いと思って恐ろしい伝聞を広めていたとしても全くおかしくありません。
丘陵からの脱出
さて時刻は19時。道路が改善されて治安が良くなったこの時代でも自転車一人旅の最中に外房のこんな場所でこんな時間というのは結構ヤバいのでは。この後は茂原に泊まる予定ですが、絶対に0時までに辿り着けない…。
それでも頑張って幾多のトンネルを潜り抜け、坂を昇り降りし、面倒にならない範囲でスタンプスポットを巡回しながら房総丘陵脱出を目指しました。
勝浦市を走っていて驚いたのが、道路上にやたらとカマキリが居ることでした。路肩にも居て、踏まないように避けるのに苦労したぐらいです。びっくりしましたが実は晩秋にはよくある光景らしく、気温が低下していく中で草むらから出てアスファルト上で必死に体を温めようとしているらしいのです。私は園芸民なので益虫のカマキリは大事にしたいと思っています。寒くて死にそうなカマキリを轢き殺すなんてとてもできない…。
御宿町にやってきました。トンネル地帯脱出まであとちょっと。
「月の沙漠記念館」の美しい記念像を、月を背景に入れて撮影♡
御宿町北部に短いトンネルが3つあり、その北端の矢の根トンネルを出るとそこでようやく外房トンネル地帯は終わりです。いすみ市の標識を見た瞬間に安堵しました。
ここまで一体いくつのトンネルを通ってきたのでしょう?短いトンネルばかりで交通量も少ないのでそう怖くはないけれど、それでも昇り降りと緊張感でくたびれました。何にしろもうトンネルはありません。お疲れ様!
そんなこんなでいすみ市まで来るのが遅れに遅れ、大原漁港まで行ってスタンプ取得したのが23時半でした。
県道30号(九十九里ビーチライン)へは分岐せず、ひたすら国道128号で内陸へ進んで茂原へ。
大原から茂原まで25km程度なんですが、急に疲れが出てきて全く進んでくれなくて悲惨でした。ロードバイクと異なりポジション出しもしていないミニベロで長時間乗り続けるといろいろと無理が出てきます。大抵腰が痛くなってきます。
快活CLUB茂原東部台店に到着したのが1時半頃。結局大原から丸々2時間費やしてしまいました。
4日目は116.5km昨日走りました。昨日あれだけたっぷり寝たのに夜になると日々の疲労が蓄積されているのが嫌というほど分かってしまって怖いです。
【ライド記録】ミニベロゆっくりチバイチ(4日目)